朝、窓の外で鳥がチュンチュンと鳴いている。体に心地よい気温とともに、春が来た。
もう長い間、春が来たことを感じていなかったように思う。こんなにはっきりと春を感じた記憶は、もう十年以上前のことのようだ。
あの頃は、まだ休みがあったし、春がいつなのかわからないほど忙しくもなかった。週末の朝目が覚めて、鳥の鳴き声に気付かないこともなかった
その後、ハルビンにいた時には、春が来るのが遅く、キャンパスには草木の気配もなくて、春が来たという実感はまるでなかった。
新型コロナウイルスが流行してからは、春も夏も秋も冬も、どの季節も感じることができなかった。空も雲も雨も雪も、毎日がどんよりとしていた。もう友達と一緒に春を見に出かけることもなくなり、もう春は来ないんじゃないかと感じるようになった。
春がいつ来るのかー17歳の私はそう問いかけた。でも十年ほど経った今では、もう春を待てないことを知っている。
春は死ぬ、あの鳥が鳴く朝に。
